ドキュメンタリー映画 何を怖れる -フェミニズムを生きた女たち-

2014年9月6日 あいち国際女性映画祭2014

映画をご覧になった方からのご感想をご紹介いたします。

2014年9月6日 あいち国際女性映画祭2014

23歳
一応男性
私は女ではないが、大学のころフェミニズム思想に出会い、意識を覚醒させられた。リブの時代の空気は本の中でしか知らず、また遠い地(←沖縄)に住んでいるので、フェミニズムに距離を感じていたが、実際にこの目と耳でフェミニストたちが語っていくのを見て、「日本にフェミニズムは確かにあったんだ!」と確信させられた。「あの田中美津!」「あの駒尺喜美!」と、「あの~!」と心の中で叫んでいた。劇団「青い鳥」の「私のサイコロは私がふるよ」と歌い踊るシーン。あそこに小倉千加子さんもいたのかなと思いを馳せると、楽しくて仕方なかった。
映画から受け取ったのは、「自前の思想を作りなさい」というメッセージだった。女じゃないんだから、と。でも、私が初めて出会った思想がフェミニズムだったし、女ではない者にまで影響を与えるフェミのパワーってやっぱりすごい。女性たちが考えた言葉を手からこぼさないように受け取りたいと思った。
60代
女性
 出演されたフェミストを、私は上野千鶴子氏以外あまり知らなかったので、少しとまどいました。
フェミニズムも、大切な事ですが、いざとなると女性という事で、甘えれる所が、あるように感じられる場面が社会全体に見られます。それでは、いつまでたってもフェミニズムは進歩しません。
私の住んでいる所は、まだまだ男女平等という事は、出来ていません。(私の家だけかも知れませんが)
若い時働いていた職場で、女性達が男性以上に、一生懸命働いても、給料は、男性より少なかったです。
今日は、有名な上野千鶴子さんのトークが聞けて、幸せな一日でした。
50代
男性
題名が良い。ウーマンリブの歴史をたどり、その人たちの生き方を投影するという事がよく伝わって来た。特にモナリザスプレー事件はうっすらと記憶に残っていたので、より興味深かった。アフタートークも上野千鶴子さんが良かった。
30代
女性
 何かヒントがほしくて来ました。なんだか泣けてしょうがなかったです。でも元気は出ました。ありがとうございました。最後のお花見のシーン、みなさんすごく素適ですね。いなくなられるのかもと思うと心細い気持ちになりました。上野さんの最後の「弱者への想像力でつながれる」という言葉共感します。弱肉強食という形で実現されつつある今の男女平等とはフェミニズムは正反対のものであるというお話聞けてよかったです。
60代
女性
いろいろなフェミニストがいると驚いた。さまざまな女性の人生に興味を感じた。私も若い時働いていた頃はお茶くみどころかトイレ掃除までしていた。離婚して子供を育てていたので、その職場をやめるわけにはいかなかった。今の時代、お茶くみはもうなくなったのだろうか。ここ20~30年で私の知らない間に世の中は変わったのだろうか。それにしては日本の女性の立場、地位は世界的に見て低い。というか日本の女は男を働かせて自分は専業主婦の道――という生き方(作戦)をとる人が多いのではないか。映画の最後、桜はもうあらかた散っているみたいだし、貧乏臭い小舟に集った老女が6人、心もとなげに、あまり美しくない水の上をいく図は、私にはとてもわびしく写ったのだが…。亡くなった元気な活動家や、今60~80代の女性たちはたくましいが、今10代、20代の女の子たちは――と考えるとちょっと将来は薄暗く感じる私は悲観的すぎる?
50代
女性
自分のこの40年をふり返ることよりも、田中さんの言われたこと、女たちが弱肉強食のヒーローとなってはいけない。最後は労働問題にもどると思います。
伝えたい人がいて、受けとりたい人たちがいる。しかし、完成された映画の中で生々と生きている状況は、もったいないと思う。
70代以上
女性
日本の女性史を見たようだ。闘う女達は強い。樋口さんのこれからは「人生100年時代だ」ということばに感動。老いて一人で暮らしていくのも大変。介護される人、介護する人も大変。100年のスパンはいろいろな問題を提出すると思う。
憲法27条の働く権利義務も重要視。いろいろ勉強になった、とてもすばらしい作品でした。
60代
女性
上野千鶴子さんのファンで興味がわき見ました。女性の地位向上に努力された人々に感謝します。今も原発、沖縄基地問題、高齢化社会等々いろいろな問題が山積です。日本の将来が人間として良い方向へ向うことを切に思います。
50代
女性
わかりきっているようでわかりにくいフェミスズムが、すとんと胸に落ちるような手ごたえのあるドキュメンタリーでした。松井監督の作品は、「レオニー」「折り梅」など観てきましたが、今回のドキュメンタリーが一番好きな作品となりました。展開の仕方や、ひとりひとりの女性に対する敬意の目線が、構えることなく作品に向かわせてくれて、諸先輩の方々の老いていく姿を温かく包みこみ、次世代につながっていく何かを期待させてもらえました。
男性並みになりたいなんて思わない。あんなつまんないもんになってたまるか。上野先生の言葉に、ぼくもそう思う。男なんてくだらない。
60代
女性
無位無冠の女性の強さ、幸せのタネ、弱者を抱えこむ。今かかえている自分の悩みを解決できそうで心が軽くなりました。今の私に大変貴重な時間でした。
若い方(女性)がこの映画が見られるように広報を強めて実行してほしいです。
女性 映画から語りかけて下さる女性達の言葉がすべて身にしみ、よくぞこのドキュメンタリーを作って下さったと感謝しています!残りの人生、諦めずしぶとく生きて、次の世代に期待します。
60代
女性
トークも素晴らしかったです。
遠方から観に来ている人が多いことに驚きました。
50代
女性
想像以上によかった!いちいちうんうんとうなずきながら見た。ぜひ横浜で上映したい。
出演者がすべて輝いている。すてき!
60代
女性
多くの女たちが自分の生きた日々と今を思い、この映画のできたことを一緒に喜んでいるに違いない。私もその中の一人です。
期待以上でした。私は今50代ですが、日本のフェミニズムの流れが理解できました。登場人物も皆素適な方ばかり。メモを取りたいようなステキな言葉もありました。上野さんの「男を変えたって幸せになれない」「弱者であるということから想像することができれば、女はつながれる」。「未婚で子供を産んだことはマイナスのカードだけど、このカードは私の幸せの種」という言葉もよかったです。きれいごとでなく、自分で苦しみ、ぶつかりながら生きてきた女たちに励まされました。
何か生きつらいと感じていましたが、そういう女性がいるのですね。私は上手く言葉にできなかったことが、この映画にありました。
次作も期待しています。この後編もみたいです。このフィルムに収まりきれなかったこともあるのでは…
60代
女性
1952年生まれですから、あの時代、学生運動や社会運動の中で生まれたウーマンリブの、その勢いは印象強く残っており、懐しい映像に気持ちは若い頃のようにこみあげてくるものがあります。同時に、あの時お名前をうかがった方々が皆さんお年をめされて、それでも輝きを失わず、いい年齢の重ね方をされていると、嬉しくなります。運動としてフェミニズムを自分の中に生かしきることはなかった。しかし心はずっとひかれていた。そんな私を含めた多くの人に、彼女達の語るメッセージは映像を通して、各自の心の中に様々な想いを生み出すだろうと思え、今後様々な上映会が全国で行われてほしいと思います。沖縄のロングインタビュー、特に印象的でした。特定秘密保護法や集団的自衛権行使容認、原発再稼働、少子化、40年前には考えもしなかった問題に今向きあわねばならないフェミニズムの力が、ためされていると思います。時を越えて客観的視点をたずさえて、強くありたいと思います。ありがとうございました。
50代
女性
今まで生きてきて、この映画を見ることができて、とても嬉しく思います。
思っていることを言葉にして、行動する勇気をいただきました。
50代 今、家庭で自分の考えを発言できる状況にあることの歴史の一片を見ることができてよかったと思う。映像の中の女性たちは、好きな服を着、飾っている。自分のためであるのだろうと思う。強さも感じた時間であった。
50代 もう一度、ゆっくり、じっくり、かみしめて観たいと思います。時代、歴史を紡いてきてくれた先輩たち、ありがとうございます。小さな力ですが、私もフェミニストの1人です。
40代
女性
最後の上野さんの言葉はこの日本社会に向けての中で輝きを放っていた。誰もが自分らしく、社会的性差に縛られることなく生きていける社会を作るために指標となる映画だと思います。フェミニズムという種別ではくくれない人間の生き方を見せてくれる映画です。
50代
女性
フェミニズム運動に対して、先入観があり、敬遠していました。子育てすることも女性の立派な仕事だけれど、それを否定されているような気がしていました。
いろんな価値観を認めるという意味では必要な運動だと思えました。
40代
男性
ドキュメンタリー映画は大好きでよく観ます。この映画は、一見女性の地位が向上したかに見える今こそ、多くの人に観てもらいたい作品です。全国の映画館で上映されることを期待しています。
70代以上
女性
松井久子監督、すばらしいドキュメンタリーを作って下さって感謝!です。
この作品こそ、ウィルあいちで行われる映画祭で上映される最高のものだと思います。
後期高齢者になった私ですが、今、私に出来ることは何かを考えました。
50代
女性
たいへんに、意味のあるすばらしい内容でした。ドキュメンタリーという映画の力を通じて、持ち帰るべく、又自分自身が受けついで、次なるエネルギーとなる物をいただいた気持ちでいっぱいです。たくさんのすばらしい言葉がつまった中身でした。
40代
女性
本当に来て良かったです。姉とめいと3人で来ました。私たちもいま地域で女性のネットワークを持ち活動しています。大変共感を持ち勇気付けられました。
そしてトークのしめくくり、安倍の話についてはまさに今一番危惧しているところです。にもかかわらずそれが原因としてポイントが上がった事実が何よりもこわい。
しかし何を恐れることなく前に進んでいきたいと思います。ありがとうございました。
60代
男性
男として、自分の人生を恥ずかしく思って居ります。私自身は、女性解放の考えや平等の意識を持って生きてきたつもりだったが、いかにうぬぼれだった事を思い知らされた。これから老の人生を、男女平等や弱い立場の人達が、堂々と発言できる、生きる事ができる社会になる様に、これからの残りの人生を少しでも社会的に働きたい。
40代
女性
印象に残ったシーンは人それぞれだと思うが、私は最後の舟に乗っているシーンが嬉しかった。かつてリヴを一緒に活動した人たちが、現在はそれぞれの場でそれぞれの思いをこめて活動している。みんな自立している。笑っている。桜の花を愛でている。ごくごく自然に。
これが男性だったら、と思う。男性だったら恐らくあの活動の組織化を図り、誰がトップに立つかという権力闘争が始まり……。こんなふうにそれぞれの場に散ってそれぞれの形でまた新しい仲間に出会っていくという柔軟さが持てただろうか。
弱者の思いを想像できることでつながる。この言葉に涙してしまう。本来の人間の持つ、ささやかだけど確かな強さを感じる。虐げられた歴史を持つからこそ、男だ女だ、でなくて弱者に対して思いを寄せられると信じることができる女性でありたいと思う。
レオニーよりうんとよかった。レオニーは監督の思いが強すぎた感じがした。ドキュメンタリーだから松井女史の力が逆に冴えたのかも。
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